独り読む書の記

2009年10月12日の「はじめに」で記しているので、このブログ執筆については、それを参照してください。

2011年2月28日月曜日

高橋義夫『花輪大八湯守り日記 艶福地獄』

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 所用で小田原まで出かけ、一本の紅梅が可憐な花を咲かせているのを目にした。なんだかほっこりしたような光景で、「小さくは小さく咲かん、小さきままに」という言葉を思い出したりした。今日は初春の冷たい雨が降っている。  帰宅して、高橋義夫『花輪大八湯守り日記 艶福地獄』(2009年 中...
2011年2月26日土曜日

南原幹雄『付き馬屋おえん 女郎蜘蛛の挑戦』

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 昨日は春を思わせる陽気で、何か徳をしたような気分さえ与えられたが、今日は風が冷たく、近くのクリーニング屋の旗がはためいている。  昨夜は少し遅くまで起きていて、南原幹雄『付き馬屋おえん 女郎蜘蛛の挑戦』(1997年 双葉社 2004年 角川文庫)を読んでいた。この作者の作品も初...
2011年2月24日木曜日

鳥羽亮『江戸の風花(子連れ侍平十郎)』

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 天気が一転して、雨を含んだような重い空が広がっている。夕方から降り出すとの予報が出ている。芽吹き始めた草花にとっては恵みの雨になるだろう。雨を「恵みの雨」と受け取るのか、それとも心身を震わすような「過酷な雨」ととるのかは、その状況や心持ちしだいなのだが、如月の雨はまだ冷たい。 ...
2011年2月23日水曜日

泡坂妻夫『からくり東海道』

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 ニュージーランドの地震災害、リビアの社会情勢、食料と原油価格の高騰、国内の政局といったニュースが矢継ぎ早に飛び込んでくる中で、天気は春の兆しを思わせる好天となり、空が青い。風はまだ冷たいが、チューリップが芽を出し、蕗のとうが大きく成長している。「すべからく、世はかくありなん」と...
2011年2月21日月曜日

米村圭伍『紅無威おとめ組 かるわざ小蝶』

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 風の強い薄曇りの日になった。昨日、二つの悲しい知らせに接していた。一つは、昨秋、沖縄に同行した酒好きの明るいD氏が癌で倒れたという知らせで、もう一つは、つまらない矮小な理想像を押しつけられて、それに応えることが出来ずに挫折して郷里に帰るというO氏の知らせである。O氏は本当に苦労...
2011年2月19日土曜日

藤原緋沙子『橋廻り同心・平七郎控 蚊遣り火』

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 雨模様を感じさせる寒空が広がっている。春は行きつ戻りつのとぼとぼしかやって来ないので、ここしばらくはこんな感じで天気が繰り返されるのだろう。八方ふさがりの政治や経済の春はまだ遠いし、気分的には重いものがあるなぁ、と思ったりもする。  昨夜、藤原緋沙子『橋廻り同心・平七郎控 蚊遣...
2011年2月17日木曜日

宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー』

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 14日の月曜日の夜、ちょうどある研究会のために小石川まで出かけていき、帰りに大きな牡丹雪がふわふわとひっきりなしに降ってきて、見る間に積もり、世界を白く変えていく光景の中にいた。しばらく舞い落ちる雪の空を眺めていると、頭から肩、腕と全身が雪に覆われ、その一種の荘厳な光景と寒さで...
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自己紹介

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kosoegawa
熊本市
福岡県に生まれる。遍歴を経て、横浜から転居し、現在に至る。
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